私もとうとう課長になりました。
男性の心がほころんだところで本題です。
プロポソンは、ハッカソンをもじって、提案(”proposal")とマラソン(”marathon”)を合わせた造語です。
今回も、前回に引き続き、2時間という短い時間の中で架空のRFPに対して提案コンペをしました。
プロポソンの流れは、イベントページを参照してください。
また、各種資料は、teian-labのGoogleグループにおいてあります。
今回、はじめてteian-labのスタッフとして、提案依頼者側をさせていただきました。
時間が限られていたこともあり、フィードバックがうまくできなかったので、この場でフィードバックをしてみます。
設定
ホットボタンは、女性の活躍推進イベントの上位の目的の「地域産業振興」につながることでした。
※このあたりの設定もteian-labのGoogleグループにおいてあります。
全体へのフィードバック
A, B, C社ともに、質問が適切で、地域産業振興というホットボタンをおさえていました。
また、プレゼンテーションも各社時間ぴったりで、説明もうまく、技術的には差がありませんでした。
結局、心が動いたC社が優勝したのですが、甲乙付け難い素晴らしい内容でした。
A社へのフィードバック
A社はとてもスマートでセオリーどおりの提案でした。
教科書的には1番だったと思います。
良かった点
(1) 提案依頼者の気持ちを理解している
ヒアリングの際、「離職率」、「女性が活躍会社はみんな働きやすい」、「産業振興が目的」、「昨年ターゲットが絞れていなかった」というキーワードをきちんと引き出し、それを組んだ内容になっていました。
(2) ロジカル
離職率をなんとかする => 働きやすい環境をつくる => 女性も活躍できる => 産業振興 という流れがロジカルに伝わりました。
(こちらは、そこまでロジカルに考えていませんでした。。。)
(3) Webの使い方がよい
正直、イベントとWebの組み合わせについては、深く考えていなかったのですが、Webで事前に討論のネタをだし、イベントでそれを討論するというON-OFFの連動は、3社の中で秀逸でした。
こうしてくれればもっと良かった点
良かった点の(1)のとおり(+その他にも)、こちらの気持ちに答えてくれてはいました。
しかし、想定の範囲内でつまらないという印象でした。
良かった点の(3)をもっと深堀りして、具体的な効果を示してもらえればもっとよかったと思います。
「受注を勝ち取るための 外資系「提案」の技術---日本人の知らない世界標準メソッド」P.148「顧客の心をつかむ説得方法「FABE」」で一番重要なB(Benefit)の訴求が足りなかったのかもしれません。
B社へのフィードバック
B社はとてもユニークな提案でした。
点数は一番低かったのですが、もう少し工夫すれば一番おもしろくなりそうでした。
良かった点
(1) 自社の強みと弱みを活用している
設定の「中小イベンター」、「地元の中小企業とのコネクションが豊富」、「低コスト」といった自社の強みを活かし、「女性の活躍推進について経験が少ない」という弱みを緩和していました。
「受注を勝ち取るための 外資系「提案」の技術---日本人の知らない世界標準メソッド」P.52「競合/自社の分析」がしっかりしていました。
(2) ユニークである
イベントは1回に限定しないというヒアリング結果から、3ヶ月で6回のイベントをし、イベントを育てていくという提案は独自性があり、興味を引きました。
こうしてくれればもっと良かった点
明暗を分けた瞬間がありました。
質疑応答で、「こちらの負担も大変になりそうなのですが、6回にした根拠は?」と聞きました。
回答は、「うちは低コストが売りです。限られた期間とコストの中で、できるだけ多くのイベントをご提供したいということです。イベンターのプロなので、お客様に負担はかけません。」とのこと。
これは、正直0点の回答でした。
ユニークな提案だからこそ、根拠が重要で、そこが問われることは容易に想像できたかと思います。
「受注を勝ち取るための 外資系「提案」の技術---日本人の知らない世界標準メソッド」P.148「顧客の心をつかむ説得方法「FABE」」でいうE(Evidence)ですね。
例えば、「1回のイベントで女性の活躍や地域産業振興を推進することは困難です。目的に向けて、中長期的に取り組むために、我々の経験上、はじめのうちは頻繁にイベントを行い、イベントを育てていくことが重要だと考えました。」くらい言ってもらえれば、優勝もあったと思います。
C社へのフィードバック
C社は具体的でイメージがわき、面白そうでした。
こちらが想定していた範囲を超えていたので、私としては、「提案してもらってよかった」と感じました。
良かった点
(1) 自社の強みを活用している
B社と同じように、設定の「慶応大学出身のベンチャー企業」、「若者とのコネクションが豊富」といった自社の強みを活かしていました。
ちなみに、「実務経験は浅い」という弱みには全くふれていませんでしたが、それが気にならない提案でした。
(2) 具体的でイメージがわく
参加型、学生、区や地元企業が参加するブース、パネルディスカッション、ピンクハート運動(造語)、ステッカー、SNSといったキーワードが次々飛び出しました。
しかも、それらが線でつながり、イメージもわきやすく、面白そうだと思いました。
(3) 想定外の提案がある
ピンクハート運動という造語をつくってしまったり、学生と経営者を結びつけ、それを研究としても活用するという点は、想定外でした。
想定外ですが、RFPに書いていないだけで、突飛なものではなく現実的に思えたところが評価が高かったです。
ヒアリングで、NGでないか確認していた点もよかったです。
こうしてくれればもっと良かった点
C社も実は明暗を分けた瞬間がありました。
質疑応答で、「学生をターゲットに加えるのはよいが、地域産業振興に結びつくのか?」と聞きました。
回答は、「学生と経営者を結びつけ、それを研究としても活用する」ということでした。
設定されていた自社の強みと結びつけ、答えていたので説得力がありました。
みなさまからいただいたフィードバック
偉そうにコメントして申し訳ありませんでした。
私はエンジニアなので、プロポーザルの知見はほとんどないのですが、正直に感じたことを書かせていただきました。
懇親会でみなさまからいただいたフィードバックも書いておきます。他にもあったら教えて下さい!
- こうしたらもっとよくなるというコメントがほしかった
- 正解ではないが、メソッドなどのインプットがあるとよかった
時間が短いので、インプットを入れるは難しいのですが、例えば、次のような対応が考えられますが、式町さんやスタッフのみなさんと相談してみます。
- インプットの勉強会とインプットした内容をテーマにしたプロポソンを2回にわけてやる
- 土日を使って、上記を1日でやる(こうなるとホントのプロポソン?)
- 事前に資料を公開し、説明の時間をなくし、ふりかえりの時間を多くする
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